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 桜が満開だ。近くの公園に花見をしに行った。白雪姫と鏡の女王を観た。石岡瑛子という人が衣装デザインを手がけていて、作品を見れば見るほど感動する。たまにこういう気持ちになる。陳腐だけれど、芸術に圧倒される。何か形のないものにいっぱいいっぱいになっている場合じゃないと思った。漠然とした不安とか、手に入らないものを引き止めておきたい欲求とか。時間は有限で、何もかも決められているとしても、無意識が意識をコントロールしているとしても、意識が無意識をコントロールできる部分だってある。ああ今この何かしたい衝動は、ドーパミンが出てるんだなって、考えることができる。どう生きたいかとか、どうなりたいかとか、考えなきゃいけないかもしれないし、その中に閉じこもることもできるけど、いまこの瞬間とか、3分後とか、大事にできないなら何にもなれない。目の前にいる人に優しくできないなら、やっぱりそんな生き方意味ないと思った。だからって優しくできるわけじゃないけど。そうやって感じることはできる。目先の快楽より、品性とか礼儀とかに生きることもできる。いまをなんとなくやり過ごして生きて来て、それがいますぐ変わるとは思えない。不安も消えないし、憂鬱にもなる。ただ、それは自分の気持ちだ。自分のことしか考えないからそんな風に感じる。もっと優しくなりたいし、人のことを信じられるようになりたいなって思う。何かもらうより与えたいように感じるのは傲慢かもしれない。耳栓を買ったらよく眠れるようになった。欲望を刺激するものから離れて、期待することを手放すことができたら、と思う。優しくされることを期待したり、優しくされないことに不安になったりするのは、自分のためにならないし、そのことで不機嫌になるなら、人のためにもならない。余裕がないんだ。いろいろなものから、欲求から、離れたい。

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