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 友達のブログの最近のエントリーが消えていた。失恋に関する内容だった。祖父母も含めた家族に接するのが苦手で、どうしてもそこにある歪さに居心地が悪くなる。申し訳ないと思いながらも干渉に対する強い拒絶が消えないのは、別に家庭環境の悪化が原因ではなくて、もっと小さい頃から変わらない。強い拒絶を感じながらも義務感に従うことができなくて、そこに罪悪感が生じる悪循環は、きっと言葉でコントロールする側、される側がそうしているという意識を持ちながら他人と接するより他ないのだと思う。それでも感情をコントロールしたり、期待しないようにすることは言葉よりずっと難しい。他人の考えていることは、いくら距離が近くなったと思ってもわからない。自分の都合いい方に考えて気分を良くしたり、暗い方へ考えて感情が暴走したり、そういうことは人間関係において珍しいことではなくて、むしろ大人になるにつれて、それを長期的な視野でやらなければならないという課題が生じてくる。人に嫌われることや失敗することを恐れずに行動することはどこでも推奨されることだけれど、それでも人より上手く生きたいと思うし、そうできるような期待を自分にしてしまう。自分の寂しさを他人に解決してもらおうとしなくなっただけでも、わたしはこの半年間でよく学べたし、苦しみがなければそれを乗り越えようという意思や出会いもなかった。辛いことに真正面から立ち向かうことも、辛いことを上手に躱す力も、それにぶつかる時期によって使い分けられればいいと思った。